子宮頸部がんワクチン

子宮頸部がん予防ワクチン

子宮がんには、大きく分けて子宮の出口(子宮頸部)にできるがんと、子宮の奥(子宮体部)にできるがんの二種類があります。このうち、子宮頸部にできるがんの大半が、ヒトパピローマウイルス(HPV)の持続感染によって発症することがわかってきました。
HPVには、現在100種類以上の型がみつかっていますが、子宮頸部がんに関連するものはそのうち約15種類であるのがわかっています。
HPVは性交渉によって感染していきます。とはいっても、HPVの感染自体は決して稀なことではなく、約80%の女性が一生に一度は感染するものであるといわれています。感染がおこってもその大半は自然治癒してしまいますが、発がん性のHPVに持続感染した場合、将来的にがんへと進む危険性があります。

この発がん性HPVへの感染を予防するワクチンが開発され、日本でも接種することができるようになっています。

このワクチンは、子宮頸部がんの主要な原因となっているHPV16型と18型に対するワクチンです。このワクチン接種により約60〜70%の子宮頸部がんが予防できるといわれています。しかし、すべての子宮頸部がんが予防できるわけではないので、接種後も子宮頸部がん検診は必要です。十分な予防効果を得るためには、合計3回の筋肉注射が必要です(初回、1ヵ月後、6ヵ月後)。なお、感染が既に成立している人や子宮頸部がんや前がん病変になっている人に対する治療的な効果はありません(しかし、接種したことが害になることもありません)。性交渉開始する前の若い年齢の女性(10歳以上)に接種するのが最も効果的であるといわれていますが、45歳までの年齢層で有効性は証明されています。また、妊娠中の方には、安全性、有効性が確立していないため接種はできません(初回接種の後に妊娠が判明した場合は、それ以降のワクチン接種は分娩後に行います)。副反応は、注射部位の疼痛、発赤、腫脹や疲労感、筋肉痛、頭痛などの報告があります。

ところで、ワクチン接種後の強い副作用の問題が一時マスコミで大きく取り上げられ、そのため厚労省からのワクチン接種推奨が中断する事態となってしまいました。しかし、世界各国からの膨大なワクチン接種後の有害事象報告を検討しているWHOは、このワクチンの安全性と有効性についてを繰り返し世界各国に声明として発表し続けており、HPVワクチン接種を強く推奨し、脆弱な医学的根拠に基づく危険性の主張は、ワクチン不使用による真の健康被害をもたらすものであると警告しているのが現状です

接種当日は、注射部位を清潔にし、24時間以内は激しい運動を控えてください。なお、注射当日の入浴は支障ありません。

なお、このワクチンは健康保険の適応外です。費用は医療機関によって異なりますが、当クリニックでは1回の接種費用は1万6500円です。
当クリニックでは、ワクチン接種は予約制とさせていただいておりますので、事前にご連絡いただければ幸いです。